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「流れ弾注意 グリーンベレー訓練中」

沖縄に行くと、海岸や道路わきに「ハブに注意」という看板を結構見かける。道路上の看板には「動物に注意」という標識もある。これは奈良に行けば、「シカに注意」という看板・標識があるのと同じで特に珍しくないが、次のような看板が掲げられている場所が、日本でほかにあるだろうか。

「流れ弾注意 グリーンベレー訓練中」

那覇から北部に向かう高速道路を走っているとき、ふいにこの大きな看板が道路わきに見えたときはさすがに驚いた。
これは金武町のキャンプハンセンにある都市型戦闘訓練施設で在沖陸軍特殊部隊(グリーンベレー)が行う実弾射撃訓練だ。http://www.okinawatimes.co.jp/spe/toshi20051207_1.html#1

実は昨年7月に映画上映会が沖縄であったとき、僕もこの場所を訪れているが、当時はここでいよいよ訓練が開始されようかという時期だった。http://www.okinawatimes.co.jp/spe/toshi20050712_2.html#1 その後、何度もここで訓練が行われている。今年1月、また沖縄から米軍海兵隊800人がイラクに送り込まれると地元メディアが伝えていた。イラクでの「都市型戦闘」のために、ここで訓練をしているということか。

動物やシカは飛び出してきてから避けられるかもしれないが、流れ弾をどうやって避ければいいのだろう。http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20051107.html#no_1

嘉手納基地のあたりを通りかかると、道路を挟んで右に米軍基地、左は自衛隊駐屯地。今回上映会でお世話になった北部・国頭(くにがみ)郡の主催者の方は、「そのうちこの米軍も自衛隊も、区別はなくなるかもしれませんね」と話していた。東京に戻って昨日(2月26日付け)の毎日新聞が「嘉手納 ハンセンの日米共用で合意」と報じているが、その「予言」どおりに、このままだとほんとうになっていくぞ。http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060226k0000m010134000c.html

これは「日本を守るため」「テロを防ぐため」「極東の安全を守るため」なのか。
「再編」という名の「一体化」が進められていくと、どうなるか。
「いざというときに」備える動きがもたらす到達点で起きることは何か。

『軍事基地が集中している沖縄で、「いざとなれば」死ぬのは住民なのだ。』(沖縄タイムス連載「地を読む 時を見る」目取真俊 05年7月4日付け記事から)。http://db.okinawatimes.co.jp/cgi-bin/search.pl?data=NEWS/2005/07/04/20050704M010-01-04.text&query=%96%DA%8E%E6%90%5E%8Fr&dbname=/data2/INDEX/NEWS&format=long&year=all&month=all&nextskip=&nexttop=&subid=42

目取真さんの連載記事「地を読む 時を見る」はすべて必読!全文は無料データベースで読めますので検索してみてくださいhttp://www.okinawatimes.co.jp/com/dbinfo.html 

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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai

映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.littlebirds.net/
全国各地で上映中
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2006-02-27 02:10  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 

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コメント 4

らっこ

>目取真さんの連載記事「地を読む 時を見る」はすべて必読!
貴重な情報、ありがとうございます。沖縄から遠く離れている者にとってとってもありがたいです。
by らっこ (2006-02-27 21:55) 

岡まさはる

「軍隊は国民をまもらない」それは、もう61年前に沖縄戦で証明された。
本土の捨石となった沖縄は、今も捨石のままだ。
 34年前に沖縄は、平和憲法を持つ、9条のある日本へ復帰したいと願って沖縄県民は祖国復帰運動をやったのに。
 沖縄が抱える今も続く痛みと苦しみを、本土の私たちは分け合うべきだと私は思う。
 自分の学校に米軍ヘリが墜落する恐怖、自分の学校の女子生徒が米兵にレイプされたら?自分がそんな目にあったら?
 そして、何よりも戦争に協力する形でしか、生活の糧を得られないという状況。これは、何も、沖縄に限ったことではないけれど。
by 岡まさはる (2006-02-27 22:59) 

村田 素子

2週間ほど前に「ホテル・ルワンダ」を見て、先週「『沖縄』をいかに本土に伝えるか」を聞きに行ってきました。
「ホテル・ルワンダ」は今思い出しても苦く、重い映画です。国連も撤退する中、一人のジャーナリストがツチ族虐殺シーンをビデオに収めてきます。それを見て主人公のホテル支配人ボールは世界がルワンダに眼を向けてくれるかも、と一縷の望みをかけます。しかし彼に返されたのは「『恐いね』といってディナーを続けるだけだよ。」という言葉でした。
上記のシンポジウムで「東京の人にとって沖縄の問題はどこか他人事のようですが、」というような発言がありました。ルワンダで起こった虐殺に対して傍観者であった私。沖縄についても傍観者でいていいのか、問いています。
by 村田 素子 (2006-02-28 12:01) 

かくた

沖縄タイムスが記事データベースの無料公開を今月いっぱいで打ち切るそうです。
http://www.okinawatimes.co.jp/com/dbinfo.html
残念ですなぁ。
by かくた (2006-11-21 08:54) 

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