【3月25日=続・戦火のバグダッドから その14】
バグダッドに入ったのが3月11日の日曜日だったから、今日でちょうど2週間が過ぎた。長かったこの2週間は。
四年前もちょうど3月11日未明にヨルダン国境を越えて初めてイラクに入国した。それから4月下旬までの間、開戦、米軍の空爆、バグダッド陥落まで、とにかく慌しい日々だった。毎日あちこち動き回って日が暮れていった。それから比べるといまの日々はなんとも歯がゆい。当時はフセイン政権だったので、僕は何とか街中で「隠れて」活動して、国外退去や逮捕されずに、政権崩壊までうまく逃げ切った。今はもはや街中で隠れることもできない。
2週間もいると、このホテル周辺で働いている人たちの間にいつも顔を合わす「知り合い」が増えた。中には「ビールはいらないか?」とよく声をかけてくる奴がいる。街中の公の場所では以前と違って売っていないが、それでもちゃんとアルコールは手に入る。部屋の冷蔵庫にストックは十分あるのだが、昨日は追加で3本買ってしまった。寝る前にこれを1本飲むのがささやかな楽しみ。
原稿を書いているので、今日はこれまで。
3月23日撮影=バグダッド市内では今もロバ車が時おり走っている
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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
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映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.littlebirds.net/
DVD発売・各地で上映中
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