テレビドキュメンタリー
▼月刊「創」７月号（７日発売）
http://www.tsukuru.co.jp/
「逆視逆考」 第６回「権力から狙われたとき」
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しばらく更新の間が空いてしまったが、元気でバタバタと過ごしています。その昔（最近は知らん）、大阪で使われたという挨拶代わりの会話「お～まだ生きとったんかいな」というやつですね。
さて、このところ優れたテレビドキュメンタリー番組に出会って、何人もの人とテレビを通じて「再会」できた。
５月中旬に放送されたＴＢＳ「報道の魂」（関東地区のみの放送）http://www.tbs.co.jp/houtama/index-j.html では、以前この欄でも触れたプロデューサーの故・村木良彦さんと再会できた。８０年代の大学生時代に村木さんと会っていなければテレビの世界には入っていなかったという是枝裕和さんhttp://www.kore-eda.com/postoffice/k_20080129.htm がディレクターを務めた番組だ。
そして僕は、９０年代前半の大学生時代に、是枝さんがつくっったフジテレビ「ＮＯＮＦＩＸ」http://www.fujitv.co.jp/nonfix/about.html でのいくつかのドキュメンタリー番組http://www.kore-eda.com/profile.htm を観ていなければ、おそらくテレビドキュメンタリーの世界と出会うことはなかったかもしれない。当時、僕が通っていた大学は放送学科だったが、ほとんど出なかった学校の授業よりも、当時の「ＮＯＮＦＩＸ」シリーズを観ることによって学んだことが多かった。それぐらい世界観が揺さぶられたシリーズ番組だった。
もうひとつは、ＮＨＫ「新日曜美術館」の番組で、辺見庸さんと再会できた。http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2008/0525/index.html
０４年に病気で倒れて以来、活字の方では最近も何度も原稿を見かけているが、テレビメディアに登場するのは５年ぶりぐらいか。この番組の一つひとつの映像カットと構成が印象的で、「誰が撮影を担当したのだろう」と番組中も気になっていたが、エンドロールで「中野英世」の名前を見つけて、「やっぱり」と納得。ＮＨＫの数々の名番組の撮影を担当して、今年還暦を迎えるミスター・テレビキャメラマンはいまも現役である。
これらの番組はまだ再放送されていないと思うが、見逃した人はぜひ放送局にリクエストしてほしい。
ドキュメンタリーというと、最近は映画の方が優勢だが、僕はテレビを観て育った世代なので、テレビメディアに携わっている人たちの踏ん張りに期待している。テレビはいつの時代も、政治から、そして市民からも、標的にされ攻撃される。が、この「テレビ国家」の大状況を変える、救うことができるのは、やはりテレビメディアに普段携わっている人たちが、「笑い」と「食べ物」以外に何をテレビモニターに映し出すか次第だと思っている。
来週はＮＨＫ・ＢＳで全国の優れたテレビドキュメンタリー番組が紹介される。http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2008/05/004.pdf しかも民放テレビの番組ばかりだ。今年のギャラクシー賞を取った東海テレビが取材・制作した「光市母子殺害事件」に関する番組は、今日（７日）東海地区で放送される。http://tokai-tv.com/news_program/20090101_news_5784.php 全国ネットでの放送も深夜枠でいつかあるはずなので、ぜひお近くのフジテレビ系列の放送局にリクエストしてほしい。まだ僕も番組は観ていないが、広島高裁周辺では何度も会った取材・撮影チームの人たちなので期待大。貴重な映像記録になっているはずだ。
僕自身も前回ＴＢＳで放送した番組http://www.tbs.co.jp/houtama/last/index-j.html の「拡大版・続編」となる番組制作を、年末ぐらいの放送に向けて徐々に動き出している。活字の方も出版社が決まって動き出した。とにかく転がり始めたが、どこに行くのか、途中で何が起きるのかは、僕も誰にもわからない。映画でも、テレビでも、活字でも、表現媒体はそれぞれ違うが、皆ドキュメンタリーである。
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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai
映画「Little Birds～イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.littlebirds.net/
ＤＶＤ発売・各地で上映中
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