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イラクの映画いくつか上映中

さて、きょう(29日)から北海道と山口遠征だ。
http://www.littlebirds.net/gekijo/gekijo.html

10月に入ると月末まで、「山形ドキュメンタリー映画祭」http://www.city.yamagata.yamagata.jp/yidff/home.html のほかにも、北海道から九州まで連日上映で各地を僕も巡回する。よろしくお願い申し上げます。

さて、いまちょうど「Little Birds」だけでなく、いくつかイラクの映画が上映されています。先日はフジテレビの「とくダネ!」や、日本テレビの「プラスワン」でも紹介されていました。新聞でも最近よく紹介記事を見かけます。

東京・岩波ホールでは、以前もこちらでご紹介した「亀も空を飛ぶ」http://www.sanmarusan.com/kame/ が封切りされた。この後全国各地で上映される。イラク北部クルド自治区を舞台にしたこの映画は冒頭から「絶望」の連続だ。そして「絶望の果て」に何が待ち受けているのか。「安易な希望と結末」を期待する人にはちょっとつらいかもしれないが、覚悟して必ず見ておくべし。http://blog.so-net.ne.jp/watai/archive/20050703

ほかにも「アジアフォーカス・福岡映画祭」でクルド自治区の映画「少女ジヤーン」が上映される。
http://www.focus-on-asia.com/j/work/work01/03.html
こちらはまだ見ていないので感想は書けないが、ぜひご覧下さい。

以上までは、これからも恐らくメディアで紹介されるのだと思うが、とっておきのイラク映画作品が一つある。川崎の「しんゆり映画祭」http://www.siff.jp/siff2005/で、10月7日(金)に上映される「露出不足」だ。http://www.siff.jp/siff2005/sato_tadao.html#roshutsu 

これは今年4月に東京で「アラブ映画祭2005」http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/arab.html が開かれたときに見た。当日は、イラク戦争の現場で出会った新聞記者やカメラマンも来ていたのだが、上映後、みんなうなり声をあげて驚いていた。2003年4月のバグダッド陥落直後、同市内で撮影ロケされた数々のシーンと描写に、みんな自分が取材・撮影した「その瞬間」のいくつかを重ね合わせたのだろう。

しかし、実際自分がそこにいたとき以上に、「イラク戦争」を映し出すある種のリアルなシーンや情景、イラクの人たちの心情を感じたのは僕だけではあるまい。イラク情勢の分析で知られる酒井啓子さんも「イラクの人たちの表現の魂はまだ死んでいない」と会場で言っていた。

「露出不足」はほかで上映される機会はなかなかないかもしれない。ドキュメンタリーから劇映画まで、この機会に様々なイラクをぜひ見てほしい。このブログ見ている人には言うまでもないけど、「Little Birds」もヨロピク。

一方、現実のイラクは、10月15日に新憲法の国民投票が予定されている。http://www2.asahi.com/special/iraq/TKY200509090113.html 今年はこうした政治プロセスが連続するが、その節目の前後というよりも、特に「前」の時期が最も荒れて、最も死者が出るというのが実情だ。

映画で描かれる多様なシーンや言葉の背後に、死者たちの「無言の遺言」が横たわっている。

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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai

映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.littlebirds.net/
全国ロードショー上映中
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